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カーペンターズとの40年

初めてカーペンターズの音楽に触れて早38年、About40年。 かつて日本のカーペンターズファンクラブの会員であった僕がその音楽を中心に深々と書いてみたいと思います。

ふたりのラヴ・ソング

非常に長く間が空いてしまいました。 これからも続けますので、
どうぞご愛顧下さいm(_ _)m


日本で「悲しき慕情」が発売されてから、それはそれは長い時間待たされました。
当時、発売が延期になる事はカーペンターズは当たり前だったんです(>_<)
その間に僕は高校進学などがあったので、尚更個人的に思い出深いんです。

ふたりのラヴ・ソング

カーペンターズがやっと新曲を発表!というアナウンスがあって、まずAMラジオで
聴きました。
相変わらずのわかりやすい、覚えやすい曲調にまず安堵しました。

しかし、コーラスがどこか違うんです。
明らかにカレンとリチャードだけでない、誰かの声が入ってる。
…ま、いいか。 とその時にはあまり深く考える事はありませんでした。

そして次の月(1977年6月)のシングル発売日、学校から帰って制服も着替えずに
僕はレコード店に自転車を走らせました。
「ふたりのラヴ・ソング」! ん? 何でB面はこんな古い曲なんだ?
…ま、いいか。 とレコード店の袋に入ったレコードを大切に持って帰りました。


早速聴きました。 何となくカーペンターズっぽくなくて、南の島のような
雰囲気が…。 当時の、まだ曲の詳細について何も知らなかった僕も
「とても夏向きなサウンドだな」と思いました。

イントロのコンガには「一発遅れのリバーブ」*1 がかかっていて、ホールの
響きのような効果を出しています。
コンガも、やがて聞こえてくるギロにしても、従来のカーペンターズの
レコードでは聴けなかった楽器ですね。

そしてコーラスの部分に来ると…ラジオで聴いた時に思った通り、
カレンとリチャード以外の声が入っていました。

カーペンターズファンクラブの会報No.35で知ったのですが、それは
黒人のセッションシンガーだったんですね。
カーペンターズに黒人のアーティスト…当時はまさに異例でした。

しかし、コーラスサウンドとしてはカレンの声が一番勝っているので、慣れると
そう気にはならないですね…などと書くと、わざわざ外部のヴォーカリストを
使ったリチャードは心外かも知れません(^^;)

この時期、カーペンターズは確かに新しいサウンドを探っていたと思います。
そのコーラスはその一つの実験だったのかも知れません。


「カーペンターズは『ふたりのラヴ・ソング』で初めて外部のヴォーカルを使った」
と書いてある物をたまに見かける(ファンクラブの会報にもそう書いてありました)
のですが、それは違うんですね。

何より「青春の輝き」では MOR CHORAL という合唱団を起用していますし、
アルバム「HORIZON」の5曲目「アイ・キャン・ドリーム」では Sue Allen、
Jerry Whitman、Allan Davies、Gene Merlino の4人が Back Ground Singersと
してクレジットされています。 これは、この曲がビリー・メイのアレンジと
オーケストラ演奏が起用された事に伴って、と思います。

とは言え、僕も長い間、「アイ・キャン・ドリーム」のバックヴォーカルは
リチャードの声の多重録音と思っていたので、偉そうには語れません(^^;)


「シング」でリコーダーを演奏していたトム・スコットが素晴らしいサックスを
聴かせてくれています。
コーラスでの黒人セッションシンガーの起用と共に、リチャードが意図した
ところの「南国っぽさ」「黒っぽさ」を色濃く演出しているかのようです。

また、そのサックスソロのバックのコーラスが熱い風を感じさせませんか?
僕はその部分になるとなぜか切ない気分になるんです(T_T)


チャート関係では、アメリカではビルボードHOT100で最高35位で「グーファス」
よりは上昇したもののゴールドディスクにはならず、
日本ではオリコンで最高68位と「ヒット」とは程遠い成績に終わっています。

この頃には日本でもカーペンターズのブームは終わっていましたので、それも
仕方ないのですが、もしその2年前に発売されていれば、必ず大ヒットに
なっていた事でしょう。


この曲はミックスが完璧と言ってよい出来のせいか、シングル・アルバム
全部含めバージョンは一つしかありません。


この曲、発売されて間もなくキャンディーズがカバーしているんですね。
アレンジはカーペンターズ版とほとんど同じですがややスローテンポで、
ミキがリードヴォーカルをとり気だるい感じの仕上がりです。
1977年9月発売の「アン・ドゥ・トロワ」のB面に収められています。
これ、キャンディーズのファンの間では人気のある1曲なんです(^^)


今日の画像は…1974年の日本公演での1コマです。 ダブルドラムスの
サウンド、生で聴きたかったなぁ(T_T)
Carpenters 06

*1「一発遅れのリバーブ」…原音をディレイマシンに通して100~300msほど
遅らせ、それにリバーブをかける事により得られる効果です。
実際のホールでは、楽器が音を発してから初めて壁にぶつかるまで若干の時間
がかかるために空間の広さを感じるのですが、それを人工的に作るわけです。
この方法だと、リバーブを深くかけてもモヤモヤせずに原音がハッキリ聞こえる
ので、実際には洋の東西を問わず、多くのレコーディングで使われています。

All You Get From Love Is A Love Song ... 5/2,1977(US) 6/25,1977(JPN)

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グーファス / 悲しき慕情

「青春の輝き」に続く新曲は、日米で違う楽曲になりました。
以前にも「日本だけの発売」はありましたが、近い時期に別の曲を発売したのは
これが初めてでした。

Goofus.jpg  悲しき慕情

アルバム「A KIND OF HUSH(見つめあう恋)」を発売した直後の時期でしたから、
同アルバムからのシングル・カットになるのは当然でした。

しかし率直に言って、そのアルバムにはシングルとして通用する曲がほとんど
無かったんですね。

日本では、カーペンターズ人気は下火になったもののまだ続いていましたから、
ある程度は必ず売れそうな「悲しき慕情」がシングル化されました。

一方、アメリカでは「グーファス」がシングルになっていました。
これを知った時、僕は驚きました。
どう聴いても、売れそうにはない曲だったからです。

で、成績は…

「グーファス」はビルボードHOT100、最高位56位、チャート内4週。
「悲しき慕情」はオリコン最高位71位、100位内9週。

どちらも惨憺たるものでした。

特にアメリカでは、最高位がデビューシングル「涙の乗車券」の54位を下回る、
それまでで最低の成績となってしまいました。

そのせいかどうかは定かではありませんが、リチャードは「『グーファス』だけは
どんな編集盤を作る時にも入れない」と、自身でも最低の評価をするように
なってしまいました。

しかし日本のみの企画盤でリチャードが監修とマスタリングを行った
通販「千趣会」のCDセット「SWEET MEMORY」には収録されていましたが(^^;)

1998年12月に発売された「カーペンターズ・ボックス」に添付されていた解説書
には、「グーファス」の最高位が11位と書いてありましたが、これは誤りです。


しかしこの頃はまだ、カーペンターズの人気自体が凋落した訳ではなく、
同じ年の暮れに放映されたTVスペシャルが高視聴率を得る事ができました。

First Television Special (1976)

「悲しき慕情」も「グーファス」もいわゆる「オールディーズ」の焼き直し
なのですが、「悲しき慕情」はオリジナルが1962年、「グーファス」に至っては
1930年の作品です。


個人的には、カン高い声のニール・セダカと同じキーで、アレンジにもあまり
新味のない「悲しき慕情」よりも、カーペンターズらしいコーラスが聴ける
「グーファス」の方が好きなんです。

「グーファス」ではドラムスをカビー・オブライエンが演奏しています。
カビーはライブやTV出演の時、カレンがマイクを持って歌う時にはバックで
ドラムスを叩いていましたが、レコーディングに参加したのはこの曲と、
同じアルバムの「サンディー」が初めてでした。

この曲の最後の「ウー…」というコーラスに入る直前に「ポン!」と
音がします。 これはバックメンバーのボブ・メッセンジャーがチークポップを
した音なんですね。 このレコーディングの時には、他のメンバーにも
同じ事をさせて「誰のが一番いい音かな」なんてオーディションしたのだろうか?
…考えると結構可笑しいですね(^o^)

この曲は、カーペンターズ3作目のTVスペシャル、「Space Encounters」の中で
楽しそうに演奏している場面を見る事ができます:

Space Encounters (1978)

この頃のカーペンターズの音楽は、それまでの「いかにもコマーシャルな感じ」
がしなくなって、それはある意味、時代が終わった事を示しているのでしょう。

しかし音楽自体の質はむしろ高くなっていて、アルバム「A KIND OF HUSH」を
通して聴いていると、時々クラシックを聴いているような錯覚を起こすんです。

当時はただ「カーペンターズも人気が落ちて来ちゃったなぁ」くらいにしか
思っていなかったのですが、33年も経った今、当時のリチャードの心境が
ちょっとだけですが見える気がするんです。


この時代のカーペンターズ、いいですよ(^^)


今日の画像は…雑誌の広告か何かかな?
Carpenters057.jpg

Goofus ... 8/3,1976(US)
Breaking Up Is Hard To Do ... 10/21,1976(JPN)

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ベスト盤レビュー その2

「BEST OF BEST+ORIGINAL MASTER KARAOKE」

…これまでの曲解説で何度もその名を出した編集盤です。

BEST OF BEST CASE

1992年2月21日に発売されました。 このCDの発売日、僕はインフルエンザにかかって
高熱でフラフラだったのですが、どうしても今すぐ欲しい!と買いに行ったのを
昨日のように覚えています。

それほどまでに、まさに僕の「実現しそうにない」夢を叶えてくれたCDだったんです。

カーペンターズの、古くからのファンの方ならばきっと、その気持ちをわかって
もらえると思うのですが、カーペンターズがオリジナル音源のカラオケを発売して
くれるなんて、考えられなかったですよね!?

日本だけの発売だったので、海外からの引き合いがとても多かったそうです。

BEST OF BEST Disc

収録曲は画像を参照して下さい。 いつも通り、画像上クリックで大きく見られます(^_-)

「BEST OF BEST」をディスク1、「ORIGINAL MASTER KARAOKE」をディスク2としますね。


日本では1960年代半ば頃から、レコード制作の際には営業やテレビ出演などの為に
オリジナル演奏のカラオケを作っておくのが通例でしたが、アメリカ(他の国も?)
ではそれがなく、従ってカーペンターズもリードヴォーカルだけを抜いた
マスターテープは存在しませんでした。

そこで、日本からの要望に応えて、リチャードはマルチトラックのテープから
ミキシングをし直し、新たにカラオケを作成してくれたわけです。


このCDセット、全体を通して聴くとまず次の事がわかります:

・ディスク1は全曲新しいリミックス。
・ディスク2はミックスはディスク1と同じでリードヴォーカルだけミュートしてある。

つまり曲ごとにまずリードヴォーカル入りでバランスをとったミックスをしてそれを
「BEST OF BEST」用のマスターとし、
次にリードヴォーカルだけをミュートしてカラオケを作った、という事です。


今日は特別にこれを聴いてみて下さい:

遥かなる影(ヴォーカル)

これは、TODAKENさんという方が作ったソフト「歌声りっぷ」を使用して取り出した、
カレンのリードヴォーカルです。

このソフトは、楽曲の歌入りとそのオリジナル・カラオケのデータを使い、
(歌+オケ)-(オケ)=(歌) の原理でリードヴォーカルのみを抜き出す
機能を持っています。


このソフトでリードヴォーカルを抜き出すには2つ条件があって、

1.歌入りとカラオケとで、ミックスとマスタリングが全く同じである事。
2.ミックス元のマルチトラックからカッティングマザーまで全てデジタルレコーダー
  で録音され、間にアナログレコーダーは一切介入しない事。

1は音量、タイミング、音質、定位などがすべて同じでなければなりません。
少しでもそれらに違いのある音があると、それが途端に表出します。 そのためには、
人間の手だと2つと完璧に同じのミックスは出来ないので、コンピューターミックスが
必要になります。

2は「?」と思う方もいるでしょう。 カーペンターズは全部の楽曲がアナログの
マルチトラックで作られていますからね。

このCDセットでは、アナログのマルチトラックテープから直接ミックスしている
のではなく、アナログのマルチトラックテープをデジタルのマルチトラックに
そっくりコピーし、そのデジタルのテープでミックスの作業を行っているんです。

アナログのマルチトラックテープが16あるいは24トラックであるのに対し、
そのコピー先であるデジタルレコーダーは32あるいは48トラックであるので、
余ったトラックに追加録音をする事も多いんです。


安定していて安全、コンピューター操作を導入しやすい、という事がデジタル化の
理由でしょう。
また、アナログのマルチトラックテープはたった一つしかない貴重品。 それを
必要以上に走らせてテープがさらに傷むのを避けたいと言う事情も
大きいと思います。

「歌声りっぷ」でリードヴォーカルを抜き出せる曲がなぜ前述のような、フル・デジタル
とも言うべきプロセスで作られているとわかるのか?と言うと、最重要の条件として
歌入りとカラオケとで、曲の全尺に渡ってタイミングが完全に合う必要があり、それは
デジタルでないと満足させる事ができないからです。


アナログのテープの場合、例えば同曲のコピーを2つ作って、それらをを全く同じに
調整された別々のテープレコーダーにかけ、全く同時に演奏開始してもやがて必ず
音がズレて来てエコーみたいになるんです。 これは、実験すればすぐにわかります。

なぜかと言うと、テープは見た目はスムーズに走っているように見えても、実際には
細かい速度ムラが常に起きているからなんです。

対してデジタルでは、音のデータはいったんメモリーに蓄えられて、それを
「クロック」と呼ばれる信号で規則正しく取り出す仕組みとなっています。
そのクロックは、水晶発振子から作られるので精度が非常に高く、デジタルだと
その精度で再生されるので、先ほどの例のように同曲のコピーを2つ作って
同時演奏をするような実験をすると、曲全体のどこでもピタッと合うんですね。


まとめると、ソフトでリードヴォーカルを抜き出せると言う事は、このCDセットは

1.ディスク1とディスク2はミックスもマスタリングも同じ。
2.コンピューターミックスが使われている。
3.マルチトラックはデジタルメディア(この時代ではテープ)にコピーされたもの。

という事がわかってしまうんです。

余談ですが、「コンピューターミックス」と言ってもコンピューターが自分で考えて
作業を行うわけではなくて、エンジニアがチャンネルごとに曲の進行に合わせ
フェーダー等の上げ下げを行い、その動作をコンピューターに覚えさせ、最終的に
全チャンネルを操作させるというものです。 何チャンネルでも同時に動かせるので、
人間だと3人も4人も必要な作業を自動で行ってくれますし、何度でも全く同じように
ミックスができるわけです。

尚、「歌声りっぷ」を試したのは全曲ではないのですが、ミックスは聴いて判断
できますし、制作のプロセスは全曲同じであると思われます。


カーペンターズのカラオケバージョンは、現在では「青春の輝き~ベスト・オブ・
カーペンターズ<10周年記念エディション>」に、元々の15曲に「シング」がプラス
されたディスクが付いています。 僕はこれは持ってないんです(^^;)

そのディスクと、既存の同ミックス歌入りバージョンとでリードヴォーカルを
抜き出そうとしても、うまくいかない可能性が高いんです。
CDはそれぞれ、マスタリングにより音質、音量、音圧等が異なる場合が多いからです。


さて、このCDセットが発売されて17年以上。 以降、続編は出ていません。
「涙の乗車券」「小さな愛の願い」「オンリー・イエスタデイ」「ソリテアー」
「見つめあう恋」「ふたりのラブソング」「スウィート・スマイル」などなど、
他にもカラオケバージョンを聴きたい曲がありますよね。 ぜひ、また
企画してほしいものです(^^)


今日の画像は…1971年前半頃かな。 リチャードの髪、ちょっとヘン(^^;)
carpenters1970.jpg

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第1回シングル盤B面レビュー その2

レコードの販売の仕方は、日本とアメリカとでは大きな違いがありました。
日本ではレコードにはその種類によって定価があり、
レコード店が勝手に価格を変えたり安売りをしたりは出来ない事になっていました。

最近は大きいCD店に行くと「1枚で10%off、2枚以上で20%off」などのステッカーを
よく見かけますが、それはレコードの時代の日本では、中古盤以外ではまず
考えられない事でした。
新譜でもそうでなくても、それは全く同じでした。

それに対してアメリカではレコードに定価は設定されておらず、売れる曲は高めになるし、
売れない曲は安くしてどうにか売ってしまう、という事だったようです。

そんな違いが、前回お話ししたシングル盤の装丁の違いにも表れているのでしょうね。


因みに日本でのシングル盤の価格は、1973年始めまでは¥400、その後¥500になり、
1976年に¥600、1980年には¥700となりました。
貨幣価値の違いを考えると、現在の感覚で¥1,000くらいでしょうか。 学生には
決して安くない値段だったですよね。


ではカーペンターズのシングル盤の続きです。
前回同様、/ の後ろの邦題は日本盤のB面曲、()内はアメリカ盤のB面曲です:

9.小さな愛の願い / フラット・バロック (Flat Baroque)

10.愛にさよならを / クリスタル・ララバイ~紙のお城に夢を (Crystal Lullaby)

11.トップ・オブ・ザ・ワールド / ドリシラ・ペニー (日本のみの発売)

12.シング / ア・デイ・ウィズアウト・ユー (Druscilla Penny)

13.イエスタデイ・ワンス・モア / 明日への旅路 (Road Ode)

14.ジャンバラヤ / ヘザー(日本のみの発売)

15.トップ・オブ・ザ・ワールド / ドリシラ・ペニー (Heather)

16.愛は夢の中に / ワン・ラブ (One Love)


この辺になると日本とアメリカとで、シングル盤のB面曲に違いがなくなってきます。
双方の国で大スターとなったので、差異をつける必要がなくなったからでしょう。

「愛にさよならを」を皮切りにA面曲でもオリジナルが増えてきますが、
B面曲、特にアメリカ盤のそれはほとんどオリジナル曲である事は変わりないですね。

Its Going To Take Some Time Goodbye to love Sing.jpg
Yesterday Once More Top Of The World I Wont Last A Day Without You

「フラット・バロック」「クリスタル・ララバイ」「ア・デイ・ウィズアウト・ユー」
「明日への旅路」はオリジナルアルバム「A SONG FOR YOU」から、
「ドリシラ・ペニー」「ワン・ラブ」は同「CARPENTERS」(邦題「スーパースター」)から、
「ヘザー」はアルバム「Now & Then」からのカット。

この頃になると、A面曲とB面曲との関係は全く希薄になって、「テキトーに選びました」感が
強くなってます(^^;)


日本では「トップ・オブ・ザ・ワールド」が2バージョン、シングル化されましたが、
そのどちらにもB面が「ドリシラ・ペニー」と同じなのはどんなもんでしょうねぇ。

「トップ…」の旧バージョンが日本では既発売だったとは言え、人気が最高だった頃なのに
新バージョン「トップ…」がオリコン52位で終わってしまったのは、それも原因の一つだった
気がします。
さっきも書きましたが、シングル盤の価格は購入層によっては決して安いものではなかったし、
旧「トップ…」を買っていた人にとっては、新バージョン盤は実質倍額だったわけですからね(^^;)


日本では時々、A面曲よりもB面曲に人気が出てしまって急遽A・B面をひっくり返して
再発売、などという事が起きて、それがアーティストや作家にとって新たなキャリアに
つながったりしましたが、
カーペンターズの場合、B面曲の選び方を見る限りではそんな「B面ヒット」はまず
あり得ないし、「B面というものがあるから適当に入れました」的な意識が感じられる
のは残念な気がします。

欧米にもエルヴィス・プレスリーやビートルズなど、B面ヒットを持つアーティストが
いるので、カーペンターズにもその仲間に入って欲しかった、と思うのは
僕だけの気持ちかな(^^;)


今日の画像は…ごく初期の頃(1970年暮れ頃でしょう)のリハーサル時のスナップですね。
リチャードは半袖のようなのにカレンは寒そう(^^;)
Carpenters059.jpg


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第1回シングル盤B面レビュー その1

アナログレコードがほとんど製造されなくなってから久しいですが、
A面、B面と言う言葉だけが残っているのは面白いですよね。
近年の邦楽の新譜でも時々、堂々と「両A面」なる言葉が使われています。
CDは片面記録だからA面もB面もないはずなんだけど(^^;)


当時のシングル盤は、日本とアメリカとでは装丁がかなり違っていました。

日本盤は紙製の袋(スリーブ)にレコードを入れ、別紙で表が曲の題名や
アーティスト名が書かれた画像、裏に歌詞やその対訳、解説などが書かれた
シートをのせ、それらを透明なビニール袋に入れてありました。

アメリカ盤は、シングルはスリーブに入っているだけというのが普通で、
歌詞カードなどは添付されていませんでした。

そのスリーブも、アーティストの画像や曲の題名、アーティスト名などが
印刷されているのは良い方で、多くはレコード会社名だけ印刷された
穴あきのスリーブに入れられていて、レコードを買いに来た客は直接
レーベルを見て選ぶ…というものでした。

カーペンターズは売れ筋だった為か、最初の2曲以外はスリーブにも比較的
お金が掛かっているようです。

Ticket To Ride Close To You Weve only just begun Merry Christmas Darling
For all we know Rainy Days And Mondays Superstar.jpg Hurting Each Other
アメリカ盤シングルのスリーブ(インターネットから拾った画像です)


まず日本盤「涙の乗車券」~「ハーティング・イーチ・アザー」を羅列してみます。
並びは発売順で、/ 後の邦題は日本盤のB面曲、()内はアメリカ盤のB面曲です:

1.涙の乗車券 / オール・アイ・キャン・ドゥ (Your Wonderful Parade)

2.遥かなる影 / 愛しつづけて (I Kept On Loving You)

3.愛のプレリュード / 恋よ、さようなら (All Of My Life)

4.ふたりの誓い / ベイビー・イッツ・ユー (Don't Be Afraid)

5.雨の日と月曜日は / サタデイ (Saturday)

6.スーパースター / メリー・クリスマス・ダーリン (Bless The Beasts And Children)

7.動物と子供たちの詩 / ヘルプ (日本のみの発売)

8.ハーティング・イーチ・アザー / メイビー・イッツ・ユー (Maybe It's You)


「涙の乗車券」のB面は日本盤では「オール・アイ・キャン・ドゥ」ですね。
推測に過ぎませんが、この曲は5/4拍子という特殊なリズムが使われていて、また
リチャードのエレピソロも並の技量では出来ないようなプレイなので、
この有望な新人の実力を知ってもらおう!というレコード会社の意図があったのかも
知れませんし、カーペンターズに非常に期待している気持ちが表れている気さえします。

アメリカ盤のB面に「Your Wonderful Parade」が選ばれているのは、デビュー盤だし、
ヴォーカルがカレンだけではないと示したかったのかな、とも思えます。
それが次のシングルに入る事になる「愛しつづけて」につながるのかな、と。
また、デビューアルバムのコンセプトを知らせる意味もありそうですね。


「遥かなる影」とそのB面「愛しつづけて」は最初は両A面で、レコードの発売前に
ラジオ局などに持ち込んで、その評判により「遥かなる影」を正式にA面にしたそうです。
今となるとちょっと信じにくい話ですが(^^;)


「愛のプレリュード」のB面は日本では「恋よ、さようなら」になっていますが、
これは当時、日本でもバカラックの人気が高かったですし、そもそも
カーペンターズの日本デビュー時のキャッチフレーズが「バカラックの秘蔵っ子」
だったので、それを大いに意識した選曲だったのですね。

同じ事が日本盤「ふたりの誓い」のB面、「ベイビー・イッツ・ユー」にも言えます。


アメリカ盤「愛のプレリュード」のB面「All Of My Life」、同「ふたりの誓い」の
B面「Don't Be Afraid」はテキトーに選ばれたのかなぁ、と思っていたのですが、
それらの歌詞を考えてみると、それぞれA面曲の歌詞の内容に呼応するような配慮が
あるような気がしてきます。 これはあくまでも僕の私見であり、根拠はないのですが…


「雨の日と月曜日は」は、A面が憂鬱な「マンデイ」だったから、
B面はハッピーな「サタデイ」を!という感じだったのでしょうか。
ユーモアがあると言うか、やや安直かも(^^;)


日本では「動物と子供たちの詩」が独自にシングル化されましたが、
同曲がアメリカでは「スーパースター」のB面。

日本では「スーパースター」のB面に前年暮れアメリカのみでにヒットした
クリスマス曲「メリー・クリスマス・ダーリン」が収録されましたが、これは
発売が10月だった事もあり、キングレコードのサービスだったのかも知れません。

映画「動物と子供たちの詩」はDVDでは発売されていないのであまり目にしませんね。
僕は1977年夏(だったと思います)に行われた「ファンクラブの集い」で特別に上映
された時、初めて観ました。
カーペンターズは主題歌のみ担当しています。


「ハーティング・イーチ・アザー」のB面「Maybe It's You」は、曲調的にも歌詞的にも
A面曲とつながるものを何も感じられないんです。
妙なこじつけをしたくないので、これについては「テキトーに選ばれた」
としておいて下さいm(_ _)m


アメリカ盤シングルは、A面がすべてカバー曲だったのに対し、
B面曲は「愛しつづけて」以外はすべてオリジナル曲である事が重要な特徴ですね。
「動物と子供たちの詩」は他者の作品ですが、ほとんどカーペンターズへの
書き下ろしに近いようです。


次回は「小さな愛の願い」から「愛は夢の中に」までのB面曲、です!


今日の画像は…1976年に大幅に改変したショーでのひとコマです。
ややショッキングかな(^^;) 一部のファンからは反発もあったようです:
Carpenters013.jpg

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